ノードバーグ社の調査によると、立方体形状の粉砕物の含有量は粉砕率と負の相関があることがわかっています(下図参照)。つまり、粉砕率が高いと、立方体形状の含有量が低くなり、針状またはフレーク状形状の含有量が多くなります。破砕率が低いと、立方体形状の含有率が高くなり、針状またはフレーク状形状の含有率が低くなります。
粉砕率 | 針状およびフレーク状(%) |
1.75 | 9.7 |
3.6 | 12.2 |
6.95 | 18.3 |
この研究に基づいて、立方体形状の含有量が高く、針状性が低く、フレーク状の形状を得るには、粉砕率を制御する必要があることがわかります。では、どのように粉砕率を調整すれば、粉砕物の立方体形状をより高めることができるのでしょうか?解決策としては大きく分けて2つあります。 1) 吐出口サイズを変更する。 2) 破砕ステージをさらに追加します。
1. 吐出口サイズの調整
閉回路の粉砕機の粉砕率が高すぎて、針状やフレーク状の形状が多すぎる場合、排出ポートのサイズの調整が必要になることがよくあります。このような場合は、破砕機の能力以下を前提として、吐出口を少し大きめに調整することが可能です。その結果、この粉砕機の粉砕率を下げ、立方体含有率を高めることに成功しました。
2. 破砕ステージを追加する
このソリューションは、既存の破砕ステージでは出力容量と排出形状を活用できない場合に必要となります。既存の破砕機の破砕負荷を軽減するには、破砕段を増設する必要があります。たとえば、破砕ラインは、一次ジョークラッシャーと二次コーンクラッシャーを含む 2 つの破砕ステージで構成されます。期待される立方体形状の能力や含有量を満たせない場合には、三次破砕段階でコーンクラッシャーを1台追加し、従来のジョークラッシャーとコーンクラッシャーの破砕負荷を軽減することを検討する必要があります。このようにして、各粉砕機の粉砕率を下げ、最終的に期待通りの能力と製品形状を得ることができます。
以上、粉砕率が粉砕物の形状に与える影響と、粉砕率を制御することで製品形状をより良くする方法について説明しました。結論として、シングルクラッシャーには必ず一定の範囲の粉砕比があり、例えばジョークラッシャーの粉砕比は種類に応じて3~20の範囲となります。このように、粉砕率を調整してより良い製品形状を得ようとすると、常に粉砕ライン全体の状況を考慮する必要があります。もちろん破砕業界の専門家に相談することも可能です。次の記事では、引き続き破砕ラインと破砕機に関する知識を共有していきます。